求められるスキルは?
この役割ならではのさまざまなスキルが必要
介護業務の知識と技術
サービス提供責任者は、訪問介護を行う職員へ研修や指示出し、技術指導も行います。そうした職員のマネジメントに加え、ヘルパー業務自体も行うなど、サービス提供責任者の業務は多岐にわたり、職員を育成するという立場を考えても、当然ながら十分な介護業務の知識と技術を保有しておかなければなりません。まだ慣れていない職員や不安がある職員がいれば、利用者宅への訪問に同行しサポートしたり、個別で技術指導をしたりするため、疑問が残らないように指導する豊富な知識と高い技術力が求められます。
訪問介護では、施設での介護とは異なり、住環境によって実施できる介護サービスが限られてきます。また、訪問先によっては危険な段差があることや、トイレ・浴室に手すりが設置されていないこともあり、そうした環境でどのような介護サービスを行うのがベストかを適宜アドバイスできる柔軟性も必要でしょう。利用者へより良いサービスを提供するためにも、現状に満足せずに、研修やセミナーで知識と技術を磨くことも大切だといえます。
事務処理能力
介護業界では、ほかの業界と同じようにICT化が進んでいます。訪問介護計画書やサービス提供手順書などの書類作成のほか、利用者のサービス利用実績の確認は、PCやタブレットを使います。こうした書類作成やデータの入力と算出、記録などの事務作業を素早く正確に処理するスキルが求められるでしょう。
ただ、なかにはPCやタブレット操作に苦手意識を持つ人もいるかもしれません。もし不慣れであれば、介護業界のICT化に順応するため、普段からPCに触れたり、書類作成ソフトを使えるようにしたり、前もって準備しておくと安心です。
ヒアリング力
サービス提供責任者の仕事には、訪問介護を行う職員からの相談を受けることや、利用者とその家族から現状を聞き取ることも業務に含まれます。
このとき大切なのが、ヒアリング力です。相手が本音で気持ちよく話せるように、真剣に耳を傾けます。相槌や同調で話に聞き入っている姿勢を表すのも効果的で、相手の気持ちに寄り添ったアドバイスを行うようにすると良いでしょう。
スケジュール管理・調整能力
サービス提供責任者は、利用者宅への面談のほか、事業所全体のスケジュール調整や、職員のシフト作成を行うこともあります。いくつも並行して業務を進行するうえで、日程やサービス提供に不備がないようにしなければなりません。そこで、スケジュール管理と調整能力、また広い視野で全体を見る力が必要となります。
たとえば、突如として利用者宅を訪問するはずの職員が現地に行けなくなってしまった場合は、代わりとなる職員を手配し、迅速に対応しなければなりません。こうしたイレギュラーな事態にも、責任を持って冷静かつ柔軟に対応できるスキルが求められます。
介護職でさらなるキャリアアップを望む人へ
やりがいを求めるならサービス提供責任者はおすすめ
サービス提供責任者は重要なポジションだからこそ大きなやりがいを得ることができます。様々な経験を積みながらスキルを磨くことができるため、介護業界でステップアップしていきたい人にとって最適な仕事といえます。
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